『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は、ハリー・ポッターの前日譚シリーズ全5部作の第2作にあたる作品です。
主人公は魔法動物学者ニュート・スキャマンダー。今作では、闇の魔法使いグリンデルバルドが逃亡し、彼の思想が魔法界を二分するほどに広がりつつある状況の中、若きダンブルドアの依頼を受けたニュートが彼の野望を阻止すべく動き出します。
前作の登場人物(ティナ、クイニー、ジェイコブ、クリーデンス)との関係や、クリーデンスの正体が物語の鍵となり、シリーズ全体の本筋へ深く踏み込む重要な転機の作品です。
本記事では、これから観る人がストーリーを何倍も楽しめるように、あらすじやキャラクター、予習ポイントをご紹介します。
Contents
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の基本情報
原題 | Fantastic Beasts: The Secrets of Dumbledore |
公開年 | 2018年 |
監督 | デヴィッド・イェーツ |
上映時間 | 134分(2時間14分) |
あらすじ
舞台は1927年の魔法界。前作の事件から数か月後、闇の魔法使いグリンデルバルドが魔法省から脱獄し、その影響はヨーロッパ全土へと広がりつつありました。
グリンデルバルドは、「魔法使いこそが人間(マグル)を導くべき存在だ」と唱え、多くの魔法使いたちを思想によって惹きつけていきます。
一方で、若き日のダンブルドアは、かつての親友であり現在の脅威であるグリンデルバルドと対峙することを避け、代わりに元教え子のニュート・スキャマンダーに接触します。
ニュートは、魔法動物の専門家でありながら、再び世界の運命を左右する陰謀に巻き込まれていきます。
ロンドン、パリ、ホグワーツなどを舞台に、魔法界の分裂と抗争が進む中、ニュートたちはグリンデルバルドの策略と、謎の青年クリーデンスの正体という2つの軸に迫っていきます。
予告編
登場人物
ニュート・スキャマンダー
主人公の魔法動物学者。
人見知りで内向的だが、魔法動物への愛情と正義感は強く、危険を顧みず戦いに巻き込まれる。
ダンブルドアの依頼で、グリンデルバルドの計画を阻止するために動く。前作でティナに恋心を抱いていた。
ティナ・ゴールドスタイン
アメリカ魔法議会の元闇祓いで、ニュートの想い人。
聡明でまじめな性格。任務のためにヨーロッパを訪れ、再びニュートと行動を共にする。
クイニー・ゴールドスタイン
ティナの妹で、他人の心を読む「開心術」の使い手。
ジェイコブを愛しているが、マグルと魔法使いの結婚が禁じられている現実に苦しみ、驚きの決断をする。
ジェイコブ・コワルスキー
パン屋のマグル(非魔法族)で、ニュートの親友。
魔法は使えないが、勇気と優しさで仲間を支えるムードメーカー的存在。
アルバス・ダンブルドア
ホグワーツ魔法魔術学校の教師で、後の校長。
若き日の姿で登場し、かつての親友グリンデルバルドと対決できない理由を抱えている。
主人公ニュートにグリンデルバルドへの対応を託す。
ゲラート・グリンデルバルド
「黒い魔法使い」と呼ばれる、本作の悪役。
魔法使いが非魔法族(マグル)を支配するべきだという過激思想を持ち、信奉者を増やしていく。
強力な魔力とカリスマ性を持ち、魔法界の平和を脅かす存在
クリーデンス・ベアボーン
自分の出生の秘密を探している青年。
危険な魔力「オブスキュラス」を内に秘めており、グリンデルバルドに狙われる存在。
リタ・レストレンジ
ニュートのかつての親友で、ニュートの兄テセウスと婚約中。
闇の血筋「レストレンジ家」に生まれ、過去に深いトラウマを抱えている。
テセウス・スキャマンダー
ニュートの兄で、イギリス魔法省の 闇祓い。
性格は正反対だが、弟想いで、任務と家族の間で葛藤する。
最低限おさえておくと良い「予習ポイント5つ」
「前に観たはずだけど、ストーリーがうろ覚え…」
そんな人でも心配はいりません。『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は、シリーズ2作目として新章に突入する重要な一作ですが、最低限のポイントさえ押さえれば十分楽しめます。
過去作を“なんとなく”しか覚えていない方でも安心して本作を楽しめるように、「必要な知識だけ」をぎゅっとまとめてご紹介します。
①前作のあらすじを押さえておく
舞台は1926年のアメリカ・ニューヨーク
魔法動物を研究するニュートが、誤って逃がした動物を追ううちに、謎の魔力(オブスキュラス)と遭遇。アメリカ魔法界の厳格なルールと対立しながら、事件に巻き込まれていく物語。
②時代背景|1920年代の魔法界
舞台は1927年のヨーロッパ(パリ、ロンドン)。
魔法使いとマグル(非魔法族)の関係は緊張しており、魔法界は秘密を守るために厳しい規制が敷かれています。
世界大戦の影がちらつく時代設定で、グリンデルバルドの「魔法族による支配」思想が現実味を帯びています。
③グリンデルバルドとは誰か?
グリンデルバルドはヴォルデモート以前に最も恐れられた闇の魔法使い。
表面的には「自由と正義」を掲げ、魔法族の未来を語りますが、「魔法使いがマグルを導くべきだ」という思想のもと、魔法族による世界統治を目論んでいます。
若き日のダンブルドアとは親友であり、かつて“血の誓い”を交わした過去があります。この因縁がダンブルドアを直接戦えない立場に置いており、代わりにニュートに行動を託す形になります。
言葉の力とカリスマ性で人々を惹きつける、恐ろしいタイプのヴィラン。
④クリーデンスの正体と“オブスキュラス”
クリーデンスは、前作で魔法を抑圧されたまま育ち、結果として「オブスキュラス」と呼ばれる破壊的な魔力を内包した存在です。
オブスキュラスとは、魔法を禁じられた子どもに現れる闇の力で、多くの場合は若年で命を落としますが、クリーデンスはその中でも特異な例です。彼の正体や血筋は魔法界全体の関心事となっており、本作ではその出自が物語の鍵を握ります。
グリンデルバルドが彼に執着する理由や、彼自身のアイデンティティの模索がドラマを深め、後のシリーズ全体の流れにも大きく関わってきます。
⑤ニュートと仲間たちの関係性
主人公ニュートは魔法動物を愛する風変わりな魔法使いで、前作で共に冒険した仲間たちとの関係が本作でも重要です。ティナとはお互いに好意を抱いていますが、すれ違いが続きます。
ティナの妹クイニーは、マグルのジェイコブと恋に落ちたものの、魔法界の偏見によって苦しみます。
ニュート・ティナ・クイニー・ジェイコブの4人は再集結するものの、それぞれの信念や価値観の違いが表面化し、特にクイニーの意外な行動がストーリーを大きく動かします。彼らの友情や葛藤が、本作の人間ドラマの核を成しています。
『ハリー・ポッター』シリーズとの繋がりは?
1. 時系列
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は、『ハリー・ポッター』シリーズの約70年前、つまり1920年代の魔法界を舞台にした物語です。
ホグワーツの校長であるアルバス・ダンブルドアもまだ若い頃の姿で登場します。『ハリー・ポッター』シリーズでは、校長となっているダンブルドアの過去や思考がいかにして形成されたのか、本作を通じて少しずつ明らかになります。
2. ダンブルドアとグリンデルバルドの因縁
ダンブルドアとグリンデルバルドの関係は、『ファンタスティック・ビースト』シリーズの根幹を成す重要なテーマの一つです。
二人はかつて親友であり、魔法界を変革しようという共通の目的を持っていましたが、次第に思想の違いから対立します。
特に、血の誓いという契約が後の事件に大きな影響を与えます。この誓いによって、ダンブルドアはグリンデルバルドと直接対決できなくなり、物語における彼の葛藤の根源となっています。
グリンデルバルドの思想がどれだけ強力で危険であったのか、またそのカリスマがどのように魔法界を分断させたのかが本作で重要なポイントとなり、後の『ハリー・ポッター』シリーズにも深く関わってきます。
続編は?
続編の『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は、グリンデルバルドとダンブルドアの対立がいよいよ本格化するシリーズ最大の転換点です。
ストーリーのあらすじ
グリンデルバルドは着実に支持者を増やし、魔法界全体を巻き込む「魔法使いによる世界支配」の計画を進めています。
一方、ダンブルドアはかつて交わした“ある誓い”のために、直接彼と戦うことができずにいます。
そこで、ダンブルドアはニュート・スキャマンダーを中心に、信頼できる魔法使いやマグルからなる秘密チームを組織。
彼らはグリンデルバルドの陰謀を阻止するため、各地を奔走します。
この作品では、ダンブルドア一族の“秘密”、そして彼とグリンデルバルドの深い絆と決別の背景が明かされていきます。
続編の見どころ
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マッツ・ミケルセンが演じる新グリンデルバルド:前作までのジョニー・デップに代わり、冷酷で知的な“新たな闇の魔法使い像”を体現しています。
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ダンブルドアの過去が明らかに:なぜ彼はグリンデルバルドと戦えなかったのか?ファンが長年待ち望んだ謎がついに描かれます。
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魔法界の大規模な戦い:前作以上のスケールで、魔法使いたちのバトル、策略、そして選挙戦のような政治的駆け引きも展開。
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クリーデンスの正体:衝撃的な出生の秘密が明らかにされ、「選ばれし存在」としての役割が浮かび上がります。
キャスト
ニュート・スキャマンダー | エディ・レッドメイン |
ティナ・ゴールドスタイン | キャサリン・ウォーターストン |
クイニー・ゴールドスタイン | アリソン・スドル |
ジェイコブ・コワルスキー | ダン・フォグラー |
ゲラート・グリンデルバルド | ジョニー・デップ |
アルバス・ダンブルドア | ジュード・ロウ |
クリーデンス・ベアボーン | エズラ・ミラー |
リタ・レストレンジ | ゾーイ・クラヴィッツ |
テセウス・スキャマンダー | カラム・ターナー |
ユスフ・カーマ | ウィリアム・ナディラム |
ニコラス・フラメル | ブロンティス・ホドロフスキー |
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