名前 | ハリー・ジェームズ・ポッター |
英名 | Harry James Potter |
誕生 | 1980年7月31日 |
死去 | ー |
性別 | 男性 |
血統 | 半純血 |
職業 | ・闇祓い ・闇祓い局の局長 ・魔法法執行部の部長 |
寮 | グリフィンドール |
所属 | ・ダンブルドア軍団 ・グリフィンドール・クィディッチ・チーム |
家族 | ・ジェームズ・ポッター (父) ・リリー・ポッター (母) ・ジニー・ウィーズリー(妻) ・ジェームズ・シリウス・ポッター(長男) ・アルバス・セブルス・ポッター(次男) ・リリー・ルーナ・ポッター(長女) |
杖 | ヒイラギ、不死鳥の尾羽、11インチ |
守護霊 | 牡鹿 |
まね妖怪 | ディメンター |
演じた俳優 | ダニエル・ラドクリフ(映画版) ドミニク・マクローリン(ドラマ版) |
ハリー・ポッターは、J.K.ローリング作のファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズの主人公です。
額に稲妻型の傷がある、黒髪で緑色の瞳の少年魔法使いとして描かれており、「生き残った男の子」として魔法界でその名を知らない者はいません。
この記事では、世界中のファンを魅了し続けるハリー・ポッターの基本的なプロフィールから、波乱に満ちた経歴、宿敵ヴォルデモートとの関係、そして物語の後の人生まで、多くの人が知りたい情報を網羅して徹底的に解説します。
Contents
ハリー・ポッターとは何者?
1980年7月31日生まれ。赤ん坊の頃、闇の魔法使いであるヴォルデモート卿に両親(ジェームズ・ポッターとリリー・ポッター)を殺害されます。自身も殺されそうになりますが、母親の愛情による古代の魔法によって守られ、奇跡的に生き残りました。その際に額に稲妻型の傷が残ります。
その後、魔法界とは無縁の親戚、ダーズリー家で不遇な幼少期を過ごしますが、11歳の誕生日に自分が魔法使いであることを知り、ホグワーツ魔法魔術学校に入学します。
物語のあらすじとハリーの役割
物語は、ハリーがホグワーツ魔法魔術学校に入学するところから始まります。親友のロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーと共に、魔法を学びながら様々な冒険を繰り広げます。
やがて、力を取り戻しつつあるヴォルデモートとの宿命的な対決へと導かれていきます。ハリーは、自身とヴォルデモートを結びつける予言の存在や、ヴォルデモートの不死の秘密である「分霊箱(ホークラックス)」について知り、仲間たちと共にそれらを破壊するための過酷な旅に出ます。
物語全体を通して、ハリーの成長、友情、愛、そして善と悪の戦いが描かれています。
ハリー・ポッターの経歴
孤児として辛い幼少期を過ごした少年が、どのようにして魔法界の英雄となったのか。彼の人生を年代別に振り返ります。
1980年〜1991年|生き残った男の子の誕生
1980年、魔法使いのジェームズ・ポッターとリリー・ポッターの間に一人息子として誕生。しかし、1歳の時に闇の魔法使いヴォルデモート卿の襲撃を受け、両親を殺害されてしまいます。ハリー自身も「死の呪い」を受けますが、母リリーの愛情による魔法で守られ、額に稲妻型の傷が残るだけで奇跡的に生き残りました。
その後、母の親戚であるマグル(非魔法族)のダーズリー家へ預けられ、階段下の物置部屋で愛情のない不遇な幼少期を過ごします。しかし11歳の誕生日に、ホグワーツ魔法魔術学校からの入学許可証が届き、自分が魔法使いであることを知ります。
1991年〜1998年|ホグワーツ在学時代
ハリーの人生で最も激動の期間であるホグワーツ時代。数々の試練が彼を待ち受けます。
低学年|親友との出会いと初めての対決
ホグワーツ特急でロン・ウィーズリーとハーマイオニー・グレンジャーに出会い、生涯にわたる親友となります。
組分け帽子によってグリフィンドール寮に選ばれると、クィディッチのシーカーとして類まれな才能を発揮し、一躍人気者になりました。
1年目には「賢者の石」を巡ってヴォルデモートと初めて直接対決し、2年目には「秘密の部屋」で巨大な蛇の怪物バジリスクを倒すなど、早くから英雄の片鱗を見せ始めます。
中学年|過去との対峙と闇の勢力の復活
3年時には、両親を裏切ったとされるシリウス・ブラックとの出会いや、自らのトラウマを具現化する吸魂鬼(ディメンター)との戦いを通じて、両親の死の真相と向き合います。
そして4年時、伝説の「三大魔法学校対抗試合」の代表選手に選ばれてしまいます。試合の末、ハリーはヴォルデモート卿が完全な肉体を取り戻す復活の瞬間に立ち会うこととなり、魔法界全体が新たな脅威に晒される時代の幕開けとなりました。
高学年|ダンブルドア軍団と分霊箱
ヴォルデモートの復活を信じない魔法省の妨害が強まる中、5年時にハリーは仲間たちと共に秘密組織「ダンブルドア軍団」を結成。自らリーダーとなり、実践的な「闇の魔術に対する防衛術」を指導しました。
その後、ダンブルドア校長からヴォルデモートの不死の秘密である「分霊箱(ホークラックス)」の存在を知らされ、それを破壊することがヴォルデモートを倒す唯一の道であることを託されます。ダンブルドアの死後、ハリーはホグワーツには戻らず、分霊箱を探すための過酷な旅に出ることを決意しました。
1899年|ホグワーツ卒業後
ロンとハーマイオニーと共に分霊箱を全て破壊し、1998年のホグワーツでの最終決戦でヴォルデモートを打ち倒したハリー。戦いの後、彼は魔法省に入省し、闇の魔法使いを追跡・捕獲するエリート集団「闇祓い(オーラー)」となります。卓越した能力が認められ、2007年には史上最年少の26歳で闇祓い局の局長に就任しました。
私生活では、長年の友人であり戦友でもあったジニー・ウィーズリーと結婚し、三人の子供に恵まれ、かつて自分が得られなかった温かい家庭を築いています。
物語の後の人生はどうなったの?
ヴォルデモートとの死闘を終え、英雄となったハリー。彼のその後の人生についてまとめました。
職業|魔法省の闇祓い
戦いの後、ハリーはホグワーツの最終学年に戻ることはせず、17歳で魔法省に入省します。
親友のロンと共に、闇の魔法使いを追跡・捕獲するエリート集団「闇祓い(オーラー)」となります。その卓越した功績により、2007年には史上最年少となる26歳で闇祓い局の局長に就任。後には、魔法法執行部の部長にまで昇進しています。
家庭生活|ジニーとの結婚と子供たち
私生活では、長年の友人であり戦友でもあったジニー・ウィーズリーと結婚。三人の子供に恵まれ、自身が経験できなかった温かい家庭を築きました。
- 長男: ジェームズ・シリウス・ポッター
- 次男: アルバス・セブルス・ポッター
- 長女: リリー・ルーナ・ポッター
『ハリー・ポッターと呪いの子』での姿
物語の19年後を描いた舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』では、魔法法執行部の部長として多忙な日々を送る37歳のハリーが登場します。
英雄としての過去の重圧と、次男アルバスとの複雑な親子関係に悩みながらも、新たな危機に立ち向かう父親としての姿が描かれています。
ポッター家の血筋と家系
ハリー・ポッターの家系は、一見するとマグルにもよくある姓ですが、その歴史は古く、魔法界の重要な歴史とも深く関わっています。
ポッター家の起源と名前の由来
ポッター家の魔法族としての起源は、12世紀の魔法使い、スティンチコムのリンフレッドに遡ります。彼は地元で愛された風変わりな人物で、薬の調合を得意としていました 。彼の「ポッタラー(のろのろ歩く人)」というあだ名が、時を経て「ポッター」に変化したとされています。
「ポッター」はマグルにも一般的な姓であること、そして後述する親マグル的な姿勢から、ポッター家は純血の名家リストである「聖28一族」には含まれていません。
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一族の富の基盤
ポッター家の富の基盤を築いたのは、二人の才能ある先祖でした。
最初の礎を築いたのは、12世紀の先祖スティンチコームのリンフレッドです。彼は優れた魔法薬の発明家であり、彼が開発した治療薬の数々は、後の「スケレ・グロ(骨生え薬)」や「ペパップ薬」の原型となりました 。これらの薬を他の魔女や魔法使いに販売して得た利益が、ポッター家の財産の始まりです 。
その富をさらに大きく増やしたのが、ハリーの祖父であるフリーモント・ポッターです。彼は、どんなに厄介な髪も整えることができる魔法の「スリーキージーの速順ヘアポーション」を開発し、一族の財産を4倍にしました 。彼は引退する際に会社を莫大な利益で売却しました 。
ペベレル家と「透明マント」の継承
ポッター家の歴史における重要な転機は、リンフレッドの長男ハードウィンが、ゴドリックの谷出身のイオランテ・ペベレルと結婚したことです。
イオランテは、「死の秘宝」の物語に登場する三兄弟の末弟、イグノタス・ペベレルの孫娘でした 。彼女は男の相続人がいなかったため、イグノタスが所有していた「透明マント」を相続していました 。この時から、透明マントはポッター家の家宝として、各世代の長子へと秘密裏に受け継がれていくことになったのです。
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著名な先祖たち
- ヘンリー・ポッター: ハリーの曽祖父で、1913年から1921年までウィゼンガモット(魔法議会)の議員を務めました 。彼は第一次世界大戦でマグルを助けることを魔法界に禁じた当時の魔法大臣を公に非難するなど、マグルを擁護する姿勢で知られていました 。
- フリーモント・ポッター: ハリーの祖父。彼は「スリークイージーの直毛薬」を開発し、一族の財産を4倍に増やした実業家でもありました 。妻のユーフェミアと共に、高齢になってから一人息子のジェームズを授かりました。
ハリーの魔法の杖はどんなもの?
ハリーの杖は、非常に珍しく、強力な特性を秘めていました。
杖の素材と特徴
ハリーの杖は、オリバンダーの店で彼を選んだ一本です。その素材は以下の通りです。
- 木材: ヒイラギ (Holly)
- 芯: 不死鳥の尾羽 (Phoenix feather)
- 長さ: 11インチ (約28cm)
ヒイラギは持ち主を守る力が強いとされ、芯に使われている不死鳥の尾羽は、非常に幅広い魔法を可能にする一方で、忠誠を誓う相手を自分で選ぶ気難しい性質を持つと言われます。
特徴的なのは、この杖の芯に使われている不死鳥の尾羽が、宿敵ヴォルデモートの杖の芯と「兄弟」であることです。この繋がりが、物語の中で重要な意味を持ちます。
「兄弟杖」としての特性
この杖が特別な最大の理由は、芯の「不死鳥の尾羽」にあります。この羽毛を提供した不死鳥は、もう一本だけ別の羽毛を尾から与えており、その羽毛が使われたのがヴォルデモート卿の杖でした。
同じ不死鳥から作られた杖は「兄弟杖」と呼ばれ、持ち主同士が戦うことを極端に嫌います。もし無理に戦わせた場合、「直前呪文(プライオア・インカンタート)」という現象が起き、片方の杖がもう片方の杖で最近使われた呪文を再現させてしまいます。この特性は、物語の中で何度もハリーを助け、また同時にヴォルデモートとの因縁を象徴するものとなりました。
ヴォルデモートとの関係は?
ハリーとヴォルデモートは、単なる英雄と悪役という関係を超えた、魔法界の歴史上でも類を見ないほど複雑で深い因縁で結ばれています。
予言によって結ばれた宿敵
二人の関係の根幹には、「7月の終わりに生まれる」「闇の帝王を打ち破る力を持つ者」の誕生を告げた予言が存在します。この予言を信じたヴォルデモートが、赤ん坊のハリーを襲撃したことで、予言は成就への道を歩み始めました。二人は「どちらか一方が生きる限り、もう一方は生きられない」という宿命を背負うことになったのです。
意図せざる「分霊箱(ホークラックス)」
ハリーが赤ん坊の頃、ヴォルデモートの「死の呪い」が母親の愛によって跳ね返った際、破壊されたヴォルデモートの魂の一部が、その場にいた唯一の生き物であるハリーの体に潜り込みました。
これにより、ハリーはヴォルデモート自身も意図しない7つ目の分霊箱(ホークラックス)となってしまいました。この魂の繋がりは、ハリーに蛇語を話す能力を与え、ヴォルデモートの感情や思考を感じ取る精神的なリンクを生み出す原因となりました。
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血と杖の繋がり
前述の通り、二人の杖は「兄弟杖」であり、魔法的に深く繋がっています。
さらに、ヴォルデモートは復活の儀式でハリーの血を使っており、これによりハリーの母親の守りの魔法がヴォルデモートの体内にも流れることになりました。この血の繋がりは、皮肉にもヴォルデモートが生きている限り、ハリーを死から遠ざける一種の命綱としての役割も果たしました。
「守護霊の呪文」とハリーの守護霊
「エクスペクト・パトローナム!(守護霊よ来たれ!)」は、ハリーが最も得意とする呪文の一つであり、彼の出自と深く関わる象徴的な魔法です。
守護霊の呪文(エクスペクト・パトローナム)とは
「エクスペクト・パトローナム」と唱えるこの呪文は、非常に高度な「闇の魔術に対する防衛術」です。術者が幸福な記憶に意識を集中させることで、銀色に輝く守護霊(パトローナス)を生み出し、吸魂鬼(ディメンター)のような闇の生物を追い払うことができます。
守護霊は通常、術者にとって何らかの深い関わりを持つ動物の姿をとります。
ハリーの守護霊「牡鹿」とその意味
ハリーが3年生の時にリーマス・ルーピン先生から教わったこの呪文で、彼が生み出す守護霊は力強い牡鹿の姿をしています。
この「牡鹿」は、ハリーの父親であるジェームズ・ポッターの「動物もどき(アニメ―ガス)」の姿と全く同じです。ハリーは父の顔をほとんど知りませんでしたが、守護霊を通じて父との繋がりを実感し、幾度となくその力強い姿に勇気づけられました。それは、ハリーが孤独ではないこと、そして偉大な両親の愛情を受け継いでいることの証なのです。
登場作品
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
- 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
- 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』
- 『ハリー・ポッターと呪いの子』
まとめ
この記事では、主人公ハリー・ポッターの基本プロフィールから、その壮絶な経歴、ペベレル家との関係まで遡る深い家系の謎、そして英雄となった後の人生までを詳しく解説しました。
ダーズリー家の階段下の物置で暮らした孤独な少年が、ホグワーツでかけがえのない仲間と出会い、自らの過酷な運命に立ち向かうことで、魔法界を救う偉大な英雄へと成長しました。彼の物語は、単なる善と悪の戦いだけでなく、愛、友情、喪失、そして困難に立ち向かう勇気の物語であり、今なお世界中の人々を魅了し続けています。
原作の物語は完結しましたが、『ハリー・ポッターと呪いの子』や新しいドラマシリーズによって、ハリー・ポッターの世界はこれからも広がり続けていきます。
この記事が、あなたがハリー・ポッターというキャラクターの魅力を再発見し、再びその魔法の世界に足を踏み入れるきっかけとなれば幸いです。
【参考】
The Potter Family By J.K. Rowling Originally published on pottermore logo on Sep 21st 2015
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