9と¾番線とは
キングス・クロス駅の9と¾番線はマグルには見えないプラットホームですが、ハリーにとっては魔法界への入口になりました。
9と¾番線を舞台にしたシーンは、ほとんどがロンドン中心にある、利用客の多い市内の実在の駅で撮影されました。一方、客車内のシーンや『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』中に登場する駅のホームや客車内のラストシーンはスタジオ撮影でした。客車内のシーンでは、プラットホームや特別な列車用のインテリア内のセットが組まれ、車窓はグリーンスクリーンで覆われました。
舞台裏
ホグワーツ特急
スタッフは伝統的な英国の機関車のなかから、ホグワーツ特急にふさわしい一面を探し出しました。
それが、ウエストコースト鉄道が復元した1937年製 "GWR4900形オルトンホール5972”です。
スタッフはこの機関車をウエストコースト鉄道から借り受け、「ハリー・ポッター」シリーズのシンボルとなるホグワーツ特急に仕立てました。
展示してある機関車は、撮影で使った実物(ロンドンのスタジオツアーに展示中) と型も仕様もまったく同じ。 細かいパーツまで精巧に再現されています。
9と¾番線
J.K.ローリングの原作に出てくるホグワーツ特急は9番ホームと10番ホームの間に隠れているかもしれませんが、映画ではロンドンに実在するキングス・クロス駅から堂々と発車します。
キングス・クロスは英国を代表する主要な駅で、混雑の激しいことで有名です。国際的なターミナル駅でロケを敢行するには撮影の時間、場所、方法に関してさまざまな条件がありました。
撮影隊はシリーズをとおして、その厳しい条件をクリアしなくてはいけませんでした。
撮影は毎回、人気(ひとけ)の少ない日曜日におこないました。
美術デザイナーのスチュアート・クレイグは美しいレンガ造りの4番ホームと5番ホームを、ホグワーツ特急のホームに仕立てました。
撮影隊はなるべく人目につかないよう注意しましたが、真っ赤な車体のホグワーツ特急は駅構内を行き交う人たちにすぐに見つかってしまいました。興奮気味の観衆が見守るなかでのロケは、クリス・コロンバス監督にとって、いい思い出です。
このロケをきっかけに、キングス・クロス駅は世界中からハリー・ポッター・ファンが訪れる人気スポットになりました。
通り抜けの術
シリーズ第1作『賢者の石』ではハリーが駅の壁を通り抜け、9と3/4番線ホームに現われます。
クリス・コロンバス監督はそのシーンを演出する際、リアルタイムのトリック(特殊効果)を使いました。
まずはホグワーツ特急の先頭付近にカメラを置き、遠くでスタンバイしているハリー役のダニエル・ラドクリフにカメラを向けます。
ラドクリフがカートを押して駆け込んで来たら、ラドクリフの背後にレンガの壁を差し入れ、カメラの向きをホグワーツ特急のほうに変えます。
こうすると、ハリーの目の前にピカピカの赤いSLが現われる画(え)になりました。
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