ロンドンのテムズ川にかかる赤い橋、ランベス橋。
映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、ハリーを乗せた紫色の3階建てバス「ナイトバス」が、向かい合う2台のロンドンバスの間を、車体をぺしゃんこに潰してすり抜けた橋です。ほんの一瞬のシーンですが、覚えているファンも多いのではないでしょうか。
ウェストミンスター橋のすぐ隣にあり、周辺には魔法省ゆかりのロケ地も点在しています。ロンドンのロケ地めぐりの途中で立ち寄りやすいスポットです。
基本情報
| 英名 | Lambeth Bridge |
| 場所 | ロンドン中心部、テムズ川。ウェストミンスター橋の上流側(西隣)に位置し、北岸のウェストミンスターと南岸のランベスを結びます |
| 開通 | 1932年(現在の橋。ジョージ5世により開通) |
| 営業時間 | 24時間通行可能(道路橋・歩道橋のため見学施設ではありません) |
| 料金 | 無料 |
| アクセス | 地下鉄ウェストミンスター駅から徒歩約10分/ランベス・ノース駅から徒歩約10分/ウォータールー駅から徒歩約15分(いずれも目安) |
| 登場作品 | 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 |
映画の中のランベス橋
マージおばさんを膨らませて家を飛び出したハリーは、夜道でナイトバスに拾われます。車掌のスタン・シャンパイクに迎えられ、運転手アーニー・プラングの荒い運転で、バスは真夜中のロンドンを猛スピードで駆け抜けます。
その途中でバスがテムズ川を渡る場面が、ランベス橋です。前方から2台の赤い2階建てバスが並んで迫ってくると、アーニーがレバーを引き、ナイトバスは幅をぎゅっと縮めて2台の間をすり抜け、抜けた瞬間に元の姿に弾け戻ります。乗っていたハリーが座席に振り回される、シリーズ屈指のコミカルな場面です。
なお、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』でダンブルドアがニュートにニコラス・フラメルの住所を書いたカードを手渡す橋も、ランベス橋だと紹介されることがあります。ウェストミンスター周辺のテムズ川沿いは、魔法ワールドの物語と縁の深いエリアです。
橋そのもののみどころ
赤い橋の理由は「貴族院のベンチ」
ランベス橋が赤く塗られているのは、すぐ近くの国会議事堂(ウェストミンスター宮殿)にある貴族院のベンチの革張りの色に合わせたものです。
対照的に、東隣のウェストミンスター橋は庶民院のベンチの色である緑に塗られています。2つの橋の色の違いは、議会の二院制をそのまま映したロンドンらしい仕掛けです。
橋からの眺め
橋の上からは、下流側にウェストミンスター宮殿とビッグ・ベンの時計塔を望めます。
映画のシーンと同じ方向を向いて立つと、ナイトバスが駆け抜けた景色がそのまま広がります。南岸側にはランベス宮殿(カンタベリー大主教のロンドンでの邸宅)とガーデン・ミュージアムがあります。
1932年の橋とオベリスク
現在の橋は5連の鋼製アーチ橋で、1932年にジョージ5世によって開通しました。
この場所にはもともと1862年に開通した吊り橋がかかっていましたが、老朽化のため現在の橋に架け替えられたものです。橋の両端にはオベリスク(方尖塔)が立つのが目印です。橋自体も歴史的建造物としてグレードIIに登録され、保護されています。
渡るときのコツ
歩道は橋の両側にあります。国会議事堂を正面に見ながら渡りたいなら、下流側(東側)の歩道がおすすめです。
車道はロンドンバスも通る幹線なので、映画のようにバスが行き交う様子を実際に眺められます。橋の上は風が強い日もあるので、写真を撮るときは落下防止に気をつけてください。
周辺ロケ地とあわせて回る
ランベス橋の北岸側はウェストミンスター地区です。『不死鳥の騎士団』でハリーとウィーズリー氏が魔法省へ向かう際に使ったウェストミンスター駅、そこからホワイトホールを北へ歩いた先にある、魔法省の来客用入口のロケ地スコットランド・プレイスまで、映画の流れそのままに歩いて回れます。
テムズ川沿いを東へ進めば、『謎のプリンス』の冒頭でデスイーターに破壊されたミレニアム・ブリッジにも足を延ばせます。
まとめ
ランベス橋は、ナイトバスのすり抜けシーンで知られる『アズカバンの囚人』のロケ地です。
赤い塗装の由来やウェストミンスター橋との色の対比など、橋そのものの見どころも揃っています。入場料も予約もいらない気軽なスポットなので、ウェストミンスター周辺のロケ地めぐりの途中に、映画の場面を思い浮かべながら歩いて渡ってみてください。