呪文

エクスペリアームス

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呪文名 エクスペリアームス
武器よ去れ
英名 Expelliarmus
分類 チャーム
赤い閃光
効果 武装解除

「エクスペリアームス (Expelliarmus) 」とは、相手の武器を強制的に手から弾き飛ばす「武装解除呪文」です。

この記事では、エクスペリアームスの基本的な効果や語源から、作中での印象的なシーン、ハリーがこの呪文を多用した深い理由、そして宿敵ヴォルデモートとの最終決戦での劇的な役割まで、徹底的に解説していきます。エクスペリアームスについて深く知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

エクスペリアームスとは?|武装解除呪文

エクスペリアームスは、相手の武器を強制的に手から弾き飛ばす呪文です。「武装解除呪文」とも言われています。

呪文の効果

エクスペリアームスは、相手が手にしている武器、特に魔法使いの場合は杖を強制的に弾き飛ばす「武装解除呪文」です。

この呪文の主な目的は、相手を傷つけることなく戦闘能力を奪い、無力化することにあります。直接的なダメージを与える攻撃呪文とは異なり、非殺傷的な手段で相手の脅威を取り除くことができます。場合によっては、呪文の勢いで相手自身を軽く吹き飛ばすこともあります。

ハリー・ポッターがこの呪文を多用したのは、彼の戦いにおける倫理観と、相手の命を尊重する姿勢の表れと言えるでしょう。

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呪文の語源・由来は?

エクスペリアームスの名前は、ラテン語に由来すると考えられています。

  • expellere (エクスペッレーレ): 「追い出す」「追放する」といった意味。
  • arma (アルマ): 「武器」という意味。

これらを組み合わせることで、「武器を追い出す」という意味になり、呪文の効果を的確に表しています。

なぜハリーはエクスペリアームスを多用したのか?その理由

ハリー・ポッターが数ある呪文の中で、エクスペリアームスを自身の代名詞と言えるほど多用したのには、いくつかの深い理由があります。

非殺傷的な呪文であるこ

ハリーは基本的に、相手の命を奪うことを良しとしない性格です。死の呪文「アバダ・ケダブラ」のような闇の魔術とは対照的に、エクスペリアームスは相手を傷つけずに武装を解除し、脅威を無力化できます。これは、ハリーの正義感、そして戦いにおける彼の基本的なスタンスを反映しています。

実用性が高いこと

決闘において、相手の杖を奪うことは戦局を大きく有利にします。特に死喰い人(デスイーター)のような強力な闇の魔法使いとの戦いでは、相手の攻撃手段を封じることは非常に重要です。

経験と成功体験

ハリーは作中で何度もエクスペリアームスを使って危機を脱しており、彼にとって最も信頼できる呪文の一つとなっています。

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では、シリウス・ブラックやリーマス・ルーピンに対して使用する場面があります。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』では、天文台の塔で死喰い人と戦う際に、セブルス・スネイプに対して使おうとします。

ヴォルデモートとの繋がり(ニワトコの杖)

これは物語の核心に触れる部分ですが、エクスペリアームスはハリーとヴォルデモート卿、そして「ニワトコの杖」との関係において、非常に重要な役割を果たします

ヴォルデモートがニワトコの杖の真の持ち主になれなかった理由の一つに、ハリーがマルフォイに対してエクスペリアームスを使い、結果的にニワトコの杖の忠誠心を得たことが関わっています。

エクスペリアームスの名シーンを振り返る

ハリー・ポッターと秘密の部屋

ギルデロイ・ロックハート先生が主催した決闘クラブで、セブルス・スネイプが初めてエクスペリアームスを披露します。ロックハート先生が大げさな身振りで呪文を唱えようとするのに対し、スネイプ先生は冷静に「エクスペリアームス!」と唱え、赤い閃光と共にロックハート先生を派手に吹き飛ばしました。

このシーンは、呪文の基本的な効果(相手を吹き飛ばすほどの威力があること)を読者や観客に示すと同時に、未熟なロックハート先生と実力者であるスネイプ先生の対比を際立たせています。ハリー自身がこの呪文を本格的に使い始めるのは後の作品になりますが、彼が初めてこの重要な呪文を目撃する場面として印象的です。

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人

「叫びの屋敷」での緊迫した場面で、エクスペリアームスは重要な役割を果たします。シリウス・ブラックの無実を知らず、彼を捕らえようとするリーマス・ルーピン先生に対し、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は同時にエクスペリアームスを放ちます。この時、彼らの前に立ちはだかったスネイプ先生が3人の呪文をまとめて受け、壁に叩きつけられて気絶してしまいました。

このシーンは、ハリーたちが仲間を守るために結束し、積極的に呪文を行使する成長を示すと同時に、エクスペリアームスが単に杖を弾くだけでなく、使い方によっては相手を無力化する強力な手段となり得ることを示しています。ハリーがこの呪文を信頼し、使いこなしていくきっかけの一つとなりました。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

三大魔法学校対抗試合の最終課題の後、リトル・ハングルトンの墓場で、復活したヴォルデモートとハリーが初めて直接対決するシーンで使用されました。ヴォルデモートが死の呪文「アバダ・ケダブラ」を放つのに対し、ハリーは咄嗟に「エクスペリアームス」で応戦します。

この時、二人の杖から放たれた呪文の光線が繋がり、「直前呪文(プライオア・インカンタート)」という稀な現象が発生。ヴォルデモートが過去に殺害した人々の霊体(ハリーの両親を含む)が現れ、ハリーを助けてくれます。絶体絶命の状況で、ハリーの得意呪文であるエクスペリアームスが奇跡を引き起こし、彼の生存本能とこの呪文への深い信頼を象徴する重要な場面となりました。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

魔法省神秘部の戦いで、ハリー率いるダンブルドア軍団のメンバーたちは、死喰い人(デスイーター)たちを相手に勇敢に戦います。この戦いの中で、エクスペリアームスはダンブルドア軍団の生徒たちが最も頼り、効果的に使用した呪文の一つでした。

ハリーは「ダンブルドア軍団」の活動で仲間にこの呪文を教え、そこで練習を重ねてきた成果が実戦で発揮されます。数に劣り経験も浅い生徒たちが、強力な闇の魔法使いに対して少しでも抵抗できたのは、この武装解除呪文の有効性を示しています。

また、この戦いを通して、ハリーのリーダーシップと、仲間たちとの絆、そして非殺傷的な手段で抵抗しようとする彼らの意志が強く描かれました。

ハリー・ポッターと謎のプリンス

天文台の塔での戦いは、物語の大きな転換点となります。

アルバス・ダンブルドアドラコ・マルフォイによって武装解除されるシーンで、ドラコが使用したのがエクスペリアームスでした。これにより、ニワトコの杖の忠誠心はダンブルドアからドラコへと移ります。この事実は後に非常に重要な意味を持つことになります。

ハリー・ポッターと死の秘宝

本作におけるエクスペリアームスの最も印象的な使用は、ヴォルデモートとの最終決戦です。ホグワーツの戦いのクライマックスで、ハリーはヴォルデモートの死の呪文「アバダ・ケダブラ」に対し、再び「エクスペリアームス」で立ち向かいます。

ニワトコの杖は、その時点で真の所有者であるハリーを攻撃することを拒否し、ヴォルデモートが放った死の呪文は彼自身に跳ね返りました。これにより、ついに闇の帝王は滅びます。ハリーが一貫して使い続けた、相手の命を奪わない武装解除呪文が、最強の闇の魔法使いを打ち破ったのです。

これは、愛と勇気、そして自己犠牲の精神が闇の力に勝利するという、シリーズ全体のテーマを凝縮した劇的な結末でした。

登場作品

まとめ|ハリー・ポッターを象徴する希望の呪文

エクスペリアームスは、単なる武装解除呪文というだけでなく、ハリー・ポッターの人間性、戦いへの姿勢、そして物語全体のテーマを象徴する非常に重要な呪文です。非殺傷でありながら、最大の脅威を打ち破る力を持つこの呪文は、多くのファンにとって希望の光とも言えるでしょう。

この記事を通して、エクスペリアームスという呪文の奥深さを再発見していただけたなら幸いです。

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