呪文

デンソーシオ

呪文 デンソーシオ
歯呪い
英名 Densaugeo
分類 ヘックス
効果 相手の歯を異常に伸ばす

この記事では、呪文「デンソーシオ(Densaugeo)」の効果、作中での印象的な使用シーン、そしてその語源に至るまで、わかりやすく解説します。

「デンソーシオ」とは?|歯呪い

まずは、「デンソーシオ」がどのような呪文なのか、基本的な情報を見ていきましょう。

呪文の効果|相手の歯を異常に伸ばす

デンソーシオは、対象者の歯を急速かつ異常なほど大きく伸ばす呪文です。

作中では、マルフォイが放ったこの呪文がハーマイオニーに当たり、彼女の前歯がビーバーのように巨大化しました。この効果は、身体的な不快感に加え、見た目の変化による精神的な苦痛や羞恥心を与えます。日常生活や戦闘時の集中力にも支障をきたし、専門的な魔法による治療が必要です。

相手を直接的に傷つけるより、困らせ辱める目的で使われる陰湿な呪文と言えるでしょう

呪文の語源

「デンソーシオ」という独特な響きの呪文名は、ラテン語に由来すると考えられています。

  • Dens (デンス): ラテン語で「」を意味する名詞です。英語の "dentist"(歯医者)や "dental"(歯の)といった単語の語源でもあります。
  • Augeo (アウゲオー): ラテン語で「増大させる、成長させる、大きくする」を意味する動詞です。英語の "augment"(増大させる)の語源にもなっています。

これらの言葉を組み合わせると、「歯を増大させる(呪文)」という意味になり、デンソーシオの効果を的確に表しています。J.K.ローリング氏がラテン語の知識を駆使して、呪文に深みとリアリティを与えていることがわかりますね。

映画の中でのデンソーシオ|登場場面

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

デンソーシオが作中で最も印象的に登場するのは、やはりシリーズ第4作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』での出来事でしょう。

ハーマイオニーを襲った呪いの効果

ハリーが三大魔法学校対抗試合の第四の代表選手として選ばれた直後に、ハリーに対する嫉妬と中傷を続けるドラコ・マルフォイが、ハリーとその友人たちに絡んできます。口論がエスカレートし、ハリーとマルフォイがほぼ同時に杖を抜いて呪文を放ち合いました。

ハリーはマルフォイに「ファーナンキュラス(鼻呪い)」を放ち、マルフォイはハリーに向けて「デンソーシオ」を放ちます。

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ファーナンキュラス

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ルフォイが放ったデンソーシオは、ハリーを狙ったものでしたが、運悪くハリーの隣にいたハーマイオニー・グレンジャーに命中してしまいます。

デンソーシオの呪文を受けたハーマイオニーの歯は、みるみるうちに伸び始め、まるでビーバーの歯のように大きくなってしまいました。この突然の出来事に、周囲にいた生徒たちは驚き、ハーマイオニー自身も大きなショックを受けます。

呪いの後日談と意外な結末

騒ぎを聞きつけたセブルス・スネイプ先生が現場に現れ、マルフォイには罰則を与えず、ハーマイオニーに対しては冷たく「問題ない」と言い放ちます。この対応は、グリフィンドール生に対する彼のいつもの偏見が現れたものでした。

結局、ハーマイオニーは医務室のマダム・ポンフリーに歯を治してもらうことになります。その際、ハーマイオニーはマダム・ポンフリーに「ついでに」と頼み、元々少し大きめだった前歯を適切なサイズに整えてもらうことに成功しました。結果的に、ハーマイオニーはこの一件でコンプレックスだった歯並びを綺麗にすることができたのです。

登場作品

まとめ

呪文「デンソーシオ」は、ハリー・ポッターの魔法界における多様な魔法の一つとして、そのユニークな効果と印象的なエピソードで多くのファンの記憶に残っています。

  • 効果: 相手の歯を異常に伸ばす。
  • 使用者と対象者: 主にドラコ・マルフォイがハーマイオニー・グレンジャーに対して使用。
  • 語源: ラテン語の「dens(歯)」と「augeo(増大させる)」に由来。
  • 意図: 相手への嫌がらせ、侮辱、戦闘意欲の減退。

デンソーシオのエピソードは、キャラクターたちの性格や関係性を浮き彫りにし、物語に深みを与える重要な役割を担っています。次に『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を読み返す際には、ぜひこのデンソーシオのシーンにも注目してみてくださいね!

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