ニコラス・フラメルは金属を金に変え、不老不死をもたらす不老不死の薬を生成できる「賢者の石」の創造に唯一成功した者として知られる。
名前 | ニコラス・フラメル |
英名 | Nicolas Flamel |
誕生 | 1300年〜1326年[4] |
出身 | フランス |
性別 | 男性 |
職業 | 錬金術師 |
所属 | ボーバトン魔法アカデミー[2] |
家族 | ペレネレ・フラメル(妻) |
杖 | |
守護霊 | |
まね妖怪 | |
俳優 | ブロンティス・ホドロフスキー |
ニコラス・フラメルとは?
ニコラス・フラメル(Nicolas Flamel)は、14世紀生まれの伝説的錬金術師であり、実在した歴史上の人物でもあります。
J.K.ローリングはこの実在人物を物語に取り入れ、『ハリー・ポッターと賢者の石』で、彼が“不老不死”をもたらす賢者の石の創造者として登場させました。フラメルは665歳で、長年にわたって生存していたとされています。
賢者の石と不老不死
賢者の石は、「どんな金属でも純金に変える」「命の水を生み出して不老不死をもたらす」とされる伝説の魔法アイテムです。
ニコラス・フラメルとその妻ペレネルは、命の水によって600年以上生き続けていたとされています。しかし、ダンブルドアと協議の末、石は自らの意志で破壊され、不老不死を手放す決断をしました。
ニコラス・フラメルの経歴
1330年頃|誕生
フランスで誕生。詳細な出自は不明ですが、若くして錬金術の学びを始め、生涯をかけて賢者の石の研究に没頭します。
14世紀後半|賢者の石の完成と不老不死の獲得
長年の研究の末、賢者の石を完成させます。これにより、鉛を金に変える力、そして命の水によって不老不死の力を手にします。
妻ペレネルと共に静かに生き続け、名を伏せて存在を秘匿しながら数百年にわたり生存。
彼の存在はほとんど伝説のように語られることとなります。石の存在は魔法省の中でも一部の者しか知らず、世界で最も長命な魔法使いとなります。
19世紀後半〜20世紀初頭|ダンブルドアとの交友
19世紀末、フラメルはアルバス・ダンブルドアと出会い、親交を深めます。共同で錬金術の研究も行っていました。
1920年代にはダンブルドアを通じてホグワーツとの繋がりを持ち、後に『ハリー・ポッターと賢者の石』でホグワーツに石を託す伏線となります。
1927年|ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』にて、フラメルはパリにある自宅にて初登場。
ニュート・スキャマンダーらに助力を申し出、フラメルは自身の家をゲラート・グリンデルバルドに対抗する者のための隠れ家として提供しました。
そして、グリンデルバルドが起こしたパリでの闇の魔法による破壊から人々を守るべく戦いに参加します。
この時、彼の年齢はおそらく約665歳。高齢でありながら魔力は健在であり、重要な場面で魔法を行使します。
1930年代〜1945年|グリンデルバルド台頭と戦争の時代
グリンデルバルドは魔法使い至上主義を掲げ、ヨーロッパを中心に支持を拡大。フラメルはダンブルドアらと共に彼の動向を注視していました。
直接的な戦闘参加の描写はないものの、パリでの一件以降も、魔法界の平和維持に貢献したと考えられています。グリンデルバルドとの戦いは魔法界全体を巻き込みました。
1945年|ダンブルドアとグリンデルバルドの決闘
1945年、ダンブルドアとグリンデルバルドの歴史的な一騎打ちが行われ、ダンブルドアが勝利。
この戦いは20世紀最大の魔法の決闘として語られ、グリンデルバルドは投獄されました。この戦いには直接関与していないものの、フラメルがダンブルドアの知恵袋として助言した可能性は高いとされています。
1991年|賢者の石の破壊
1991年、ヴォルデモート卿が賢者の石を狙っていることを知ったフラメルは、ダンブルドアの助言を受けて石をホグワーツに預けることを決断しました。
石の破壊はフラメル自身と妻ペレネルの死を意味しますが、彼は600年以上生きた人生に満足し、最期を受け入れる覚悟を決めます。
その後、石は破壊され、フラメル夫妻は命の水を失うこととなりました。
裏話・トリビア
J.K.ローリングの夢に出てきた
J.K.ローリングは、20代の頃にフラメルの伝説を知り、『ハリー・ポッターと賢者の石』に登場させました。
『ハリー・ポッターと賢者の石』の執筆を始めてから数ヶ月後、フラメルに関する非常に鮮明な夢を見ている。
夢の中で、フラメルはローリングを研究室に案内し、賢者の石の作り方を正確に教えたそうです。「ルネッサンス期の絵画に命を吹き込んだような夢」だったと表現している[3]。
杖のデザイン
- 杖のデザインを手掛けたピエール・ボハナは、杖について「フラメルの年齢を考えると、相当な魔力を秘めているのは間違いないない」と述べています[5]。

Source: Amazon.co.jp
現実世界におけるニコラス・フラメル
ニコラ・フラメル(Nicolas Flamel)は実在したパリの公証人で、1330年にパリ近郊のポントワーズで生まれたと言われています。
彼が錬金術師であるという伝承は、17世紀以降に広まったもので、死後も「死んでいない」という噂が語り継がれました。
記録によると、フラメルは1418年に死亡し、パリの彼自身がデザインした墓石の下に埋葬されました。1416年の遺言書によると、彼の蔵書のほとんどを甥のペリエに残しています。
J.K.ローリングはその伝説を下敷きにし、魔法界の象徴的な存在として物語に登場させました。
実在の人物
ニコラ・フラメルは、1330年頃にパリで生まれた実在の写字生・書籍商・公証人です。パリで裕福に暮らし、慈善事業にも貢献したことが記録されています。
錬金術師伝説の起源
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死後100年以上経ってから、彼が賢者の石を完成させた錬金術師であるという噂が登場。
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墓が開けられた際に棺が空だったという都市伝説が、「彼は不死になって生き延びている」という伝説を生み出しました。
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この伝説は17〜18世紀の錬金術ブームの中で広まり、やがて魔術やファンタジー作品に取り込まれていきます。
ハリー・ポッターへの影響
J.K.ローリングはこの実在の伝説からインスピレーションを得て、『ハリー・ポッターと賢者の石』にニコラス・フラメルを登場させました。物語では、現実の伝説と同じく「賢者の石の創造者」「600歳以上生きている人物」として描かれています。
映画・原作での登場シーン
ハリー・ポッターと賢者の石
フラメルは名前のみの登場で、ダンブルドアの知人として描かれます。
彼が創り出した賢者の石はヴォルデモートが狙っていたため、ホグワーツに隠されることになります。ラストでは、彼自身が石の破壊を望んだと語られ、象徴的な存在として描かれます。
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
本作では初めて映像としてフラメルが登場。
パリ在住の錬金術師として、ニュートたちの味方となり、グリンデルバルドとの戦いに力を貸します。年老いたながらも、静かに確かな魔力を持つ人物として描かれます。
まとめ
ニコラス・フラメルは『ハリー・ポッター』と『ファンタスティック・ビースト』に登場する伝説の錬金術師。
賢者の石の創造者として不老不死を実現した実在の人物です。
【参考】
[1] 『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 映画オリジナル脚本版』
[2] The real Nicolas Flamel and the Philosopher’s Stone at Wizarding World
[3] Nicolas Flamel By J.K. Rowling
[4] 『ハリー・ポッターと賢者の石』
[5] The inside story on all the major Fantastic Beasts wands
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