『ハリー・ポッターと死の秘宝』で初めて登場した「ペベレル家」。
魔法界の伝説に登場する三兄弟の正体や、ハリーやヴォルデモートとの血縁関係は、シリーズ完結後も多くのファンを魅了してきました。
本記事では、ハリー・ポッターとペベレル家の関係、死の秘宝とのつながり、ヴォルデモートとの血縁の可能性について、わかりやすく深掘りしていきます。
Contents
ペベレル家とは? ― 死の秘宝の始まり
ペベレル家は、魔法界の古代一族であり、『吟遊詩人ビードルの物語』に登場する三兄弟のモデルとされる存在です。
ペベレル三兄弟の伝説
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長男アンチオク・ペベレル:ニワトコの杖の所有者
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次男カドマス・ペベレル:蘇りの石の所有者
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三男イグノタス・ペベレル:透明マントの所有者
この三つの秘宝が「死の秘宝」と呼ばれる所以であり、三兄弟はいずれも実在した魔法使いだったとされています。
ハリー・ポッターはペベレル家の直系?|透明マントの秘密
物語終盤で、ハーマイオニーがゴドリックの谷の墓地にてイグノタス・ペベレルの墓を発見。その透明マントがハリーに代々受け継がれていたことで、ハリーはペベレル家の直系の子孫であることが判明します。
透明マントの正体
ハリーが持っていた「透明マント」は、代々ポッター家に伝わる家宝でしたが、実は死の秘宝のひとつであるペベレル家の遺産だったことが判明します。
これについても、J.K.ローリングは次のように説明しています。
“The Invisibility Cloak handed down to Harry had been passed through the generations from Ignotus Peverell himself.”
― The Tales of Beedle the Bard, Introduction by J.K. Rowling
「ハリーに受け継がれた透明マントは、イグノタス・ペベレルから代々受け継がれてきたものです。」と述べられていることから、ハリーはペベレル三兄弟の末弟イグノタスの直系の子孫であることが明らかになります。
ヴォルデモートもペベレル家の血を引いていた
実は、ヴォルデモートことトム・リドルもまた、ペベレル家の血を引いているのです。
J.K.ローリングはPottermoreにて、「ハリーもヴォルデモートも、それぞれ異なる系統からペベレル家の血を引いています。」と明らかにしています。
“Both Harry and Voldemort are descendants of the Peverell family, though by different lines.”
― J.K. Rowling, Pottermore
なぜヴォルデモートも?
ヴォルデモートの母親であるメローピー・ゴーントは、サラザール・スリザリンの血筋を引くゴーント家の出身。
そしてゴーント家も、カドマス・ペベレルの血筋を継ぐ家系とされています。
「蘇りの石」が嵌め込まれたカドマス・ペベレルの指輪は、のちに「マールヴォロ・ゴーントの指輪」となり、ヴォルデモートの母方の家系を通じて彼に受け継がれていきました。

死の秘宝と「死」との向き合い方
ペベレル三兄弟の物語は、「死」との関係を象徴的に描いており、それぞれの選択が物語の核心となります。
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力を求めた者(ニワトコの杖)→破滅
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喪失を恐れた者(蘇りの石)→悲劇
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死を受け入れた者(透明マント)→平穏
ハリーが「死の秘宝」を選ばず、死を受け入れる道を選ぶ姿勢は、ペベレル家の三男イグノタスの精神に通じています。
まとめ|ペベレル家の血筋が物語に与えた影響
ハリー・ポッターは、死の秘宝の一つ「透明マント」を代々受け継いできたイグノタス・ペベレルの末裔であり、死の秘宝の正当な継承者です。
一方、ヴォルデモートもまた、「蘇りの石」を所有していたカドマス・ペベレルの別系統の子孫であり、死を克服しようとしたペベレル兄の意志を継いだ存在と言えるでしょう。
この二人が“死”というテーマを象徴する「死の秘宝」をそれぞれの形で背負い、最終決戦に臨んだことは、単なる偶然ではありません。
J.K.ローリングは血筋と運命、そして“死との向き合い方”を軸に、ペベレル家の伝説を現代の物語へとつなげたのです。
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