呪文名 | ペトリフィカス・トタルス 石になれ |
英名 | Petrificus Totalus |
分類 | カース |
光線の色 | 不明 |
効果 | 相手を一時的に麻痺させる |
Contents
ペトリフィカス・トタルスとは?|全身金縛り術
呪文の効果
この呪文をかけられた対象者は、全身が一時的に麻痺し、まるで石のように硬直してしまいます。
「全身金縛り術」または「石化の術」として知られており、手足がピンと伸びたまま固まり、身動きが取れなくなるのが特徴です。
呪文をかけられたとしても、多くの場合、意識は残り、周囲の状況を認識する感覚も保たれます。
一定時間が経過すると自然に解けることもありますが、対抗呪文や魔法薬を用いることでも解除することが可能です。
呪文の語源・由来は?
呪文の名称は、ラテン語に由来すると考えられています。
- Petra: 「石」を意味します。
- Ficus: 「~にする」「~に変える」といった意味合いを持つ接尾辞です。
- Totalus: 「全体の」「完全な」を意味します。
これらを組み合わせると、「全体を石にする」といった意味合いになります。
登場シーン
ハリー・ポッターと賢者の石
この呪文が初めて登場するのは、ハリー、ロン、ハーマイオニーが夜中にグリフィンドール寮を抜け出し、「賢者の石」を守るための冒険に出ようとする場面です。
彼らの計画を知ったネビル・ロングボトムが、寮の規則を破らせまいと行く手を阻みます。説得に応じないネビルに対し、ハーマイオニーが苦渋の決断で「ペトリフィカス・トタルス」を唱えます。
呪文を受けたネビルは全身が木の板のように硬直し、その場に倒れてしまいます。ハリーたちは心苦しく思いながらも先を急ぎますが、この出来事はハーマイオニーの機転と、時には友に対しても厳しい選択を迫られる状況を描写しています。
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
神秘部の戦いで、ダンブルドア軍団のメンバーがデスイーターたちと激しい戦闘を繰り広げる中、この呪文が使用されます。
特に、ネビル・ロングボトムがデスイーターの1人(アントニン・ドロホフなど)に対して「ペトリフィカス・トタルス」をかけることに成功するシーンがあります。
両親をデスイーターによって廃人にされた過去を持つネビルが、恐怖に立ち向かい仲間を守るために勇気を振り絞って戦う姿が印象的です。この呪文によって、一時的に敵の動きを封じ、戦局に貢献します。
ハリー・ポッターと謎のプリンス
ホグワーツへ向かうホグワーツ特急の車内で、ドラコ・マルフォイがこの呪文を使用します。
ハリーは透明マントを使い、スラグホーン教授のコンパートメントからマルフォイの行動を密かに探っていました。しかし、マルフォイはハリーの存在に気づき、コンパートメントを出る際にハリーに対して「ペトリフィカス・トタルス」をかけます。
動けなくなったハリーは床に倒れ、マルフォイはさらにハリーの鼻を踏みつけ、透明マントをかけて隠し、列車を降りてしまいます。この出来事により、ハリーは到着後しばらく列車に取り残されることになります。
ハリー・ポッターと死の秘宝 Part1
ハリー、ロン、ハーマイオニーがヴォルデモートの追手から逃れるため、ロンドンのトテナム・コート・ロードにあるカフェに立ち寄った際、デスイーター(ソーフン・ロウルとアントニン・ドロホフ)の襲撃を受けます。
戦闘の混乱の中、ハーマイオニーがデスイーターの1人に対して「ペトリフィカス・トタルス」を素早く唱え、その動きを封じます。この機転により、3人は危機的状況から脱出する隙を得ることができました。
緊迫した逃亡生活の中で、彼らの魔法の実践能力と冷静な判断力が試される一場面です。
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
ニューヨークに到着したニュート・スキャマンダーが、魔法動物のニフラーを追いかけてスティーン国立銀行に入り込む場面です。
そこで偶然居合わせたノー・マジ(マグル)のジェイコブ・コワルスキーと共に、銀行の副頭取であるビングリー氏に金庫破りの強盗と間違われてしまいます。ビングリー氏が警備員を呼ぼうとしたため、ニュートは彼に対して素早く「ペトリフィカス・トタルス」を唱えます。呪文を受けたビングリー氏はその場で硬直し、動きを封じられます。
この出来事が、ニュートとジェイコブのその後の冒険が本格的に始まるきっかけの一つとなりました。
登場作品
まとめ
ペトリフィカス・トタルスは、「ハリー・ポッター」シリーズにおいて、対象の動きを封じるための重要な呪文として描かれています。その名称や効果は、物語の魔法世界におけるリアリティと面白さを深める要素の一つと言えるでしょう。
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