呪文名 | ウィンガーディアム・レビオーサ 浮遊せよ |
英名 | Wingardium Leviosa |
分類 | チャーム |
効果 | 物体を浮遊させる |
「ウィンガーディアム・レビオーサ(Wingardium Leviosa)」とは、対象となる物体を術者の意図した通りに空中に浮遊させる呪文です。
この記事では、呪文の正しい意味や効果、発音のコツ、杖の動き、そして物語を彩った名シーンまで徹底的に解説します。
Contents
ウィンガーディアム・レビオーサとは? |浮遊呪文
まずは、「ウィンガーディアム・レビオーサ」がどのような呪文なのか、基本的な情報をおさらいしましょう。
呪文の効果
「ウィンガーディアム・レビオーサ」とは、対象となる物体を術者の意図した通りに空中に浮遊させる呪文です。
この呪文は、軽い羽根から重い棍棒まで、様々な無生物の物体を浮遊させます。術者の技量や呪文の精度によって、浮遊させる物体の重さや操作の精度は変わります。熟練すれば、浮遊物体を特定方向へ移動させたり、空中で静止させたりする精密な操作も可能です。
「ウィンガーディアム・レビオーサ」は主に物体を対象とし、生き物を直接浮遊させるための呪文ではありません。しかし応用範囲は広く、作中で描かれたように機転次第で危機的状況を打破する鍵となり得ます。そのシンプルさゆえに、術者の基礎能力と創造性が試される呪文です。
呪文の語源・由来は?
「ウィンガーディアム・レビオーサ」という言葉の響きもユニークですが、その語源にはどのような意味が込められているのでしょうか。
- Wingardium: 英語の "wing"(翼)と、ラテン語の "arduus"(高い、険しい)または "ardere"(燃える、輝く)を組み合わせた造語と考えられます。「翼のように高く舞い上がらせる」といったニュアンスが感じられます。
- Leviosa: ラテン語の "levo"(持ち上げる、軽くする)または "levis"(軽い)に由来すると考えられます。英語の "levitate"(浮遊する)の語源でもあります。
これらの言葉の組み合わせによって、「翼で持ち上げるように物体を浮遊させる」という意味合いが込められていると解釈できます。
ホグワーツでは何年生で習う?教科書は?
「ウィンガーディアム・レビオーサ」は、ホグワーツ魔法魔術学校の1年生が「呪文学」の授業で習う基本的な呪文の一つで、フィリウス・フリットウィック先生が担当します。
この1年生の「呪文学」で使用される教科書が、ミランダ・ゴズホーク著の『標準呪文集 第一学年用 (The Standard Book of Spells, Grade 1)』です。
原作『ハリー・ポッターと賢者の石』の第5章「ダイアゴン横丁」では、ハリーが学用品リストに基づきこの教科書を購入する場面が描かれており、「ウィンガーディアム・レビオーサ」を含む1年生で習得すべき基本的な呪文がここに網羅されていると考えられます。
ウィンガーディアム・レビオーサの正しい唱え方は?
「ウィンガーディアム・レビオーサ」を成功させるには、正しい発音と杖の動きが重要です。劇中の描写をもとに、そのコツを見ていきましょう。
正しい発音|「ウィン『ガー』ディアム レヴィ『オー』サ」
呪文の正しい発音は「ウィンガーディアム・レヴィオーサ」です。
『ハリー・ポッターと賢者の石』の呪文学の授業で、ハーマイオニー・グレンジャーがロン・ウィーズリーの発音を訂正するシーンは非常に有名です。彼女はロンにこうアドバイスします。
ウィン『ガー』ディアム レヴィ『オー』サ。〝ガー〟を長く、はっきりとね
(原語: "Wing-gar-dium Levi-o-sa, make the 'gar' nice and long.")ー『ハリー・ポッターと賢者の石』
この「ガー」と「オー」のアクセントがポイントです。間違って「ウィンガーディアム・レビオサー」などと発音してしまうと、呪文はうまくかかりません。
杖の動き|振って、はじく
呪文を唱える際の杖の動きも重要です。フィリウス・フリットウィック先生は、授業で以下のように指導しています。
さあ、忘れないように、素敵な杖さばきですよ。振って、はじく (Swish and flick)。さあ、やってみて。
ー『ハリー・ポッターと賢者の石』
手首を柔らかく使い、軽く振ってから、くいっとはじくような動きが求められます。この繊細な動きが、呪文の効果を正しく引き出すために必要です。
ウィンガーディアム・レビオーサの名シーンを振り返る
ハリー・ポッターと賢者の石|呪文学の授業
ホグワーツに入学したばかりのハリーたちが初めて呪文学の授業で習うのが、この「ウィンガーディアム・レビオーサ」です。
多くの生徒が苦戦する中、ハーマイオニーはいち早く羽を浮遊させることに成功し、フリットウィック先生から「素晴らしい!皆さん、ご覧なさい!グレンジャーさんができましたぞ!」と称賛されます。このシーンは、ハーマイオニーの優秀さと勤勉さを際立たせる場面として描かれています。
一方、ロンは発音や杖の動きがうまくいかず、羽を燃やしそうになるなど苦戦します。この対比も印象的です。
ハリー・ポッターと賢者の石|トロールとの戦い
ハロウィーンの夜、学校に侵入したトロールにハーマイオニーが女子トイレで襲われます。駆けつけたハリーとロンでしたが、強大なトロールに苦戦。絶体絶命のピンチの中、ロンはハーマイオニーに教えてもらったばかりの「ウィンガーディアム・レビオーサ」を思い出し、トロールが振り上げた棍棒に呪文をかけます。
見事、棍棒は宙に浮き上がり、トロール自身の頭上に落下して気絶させることができました。この出来事を通して、当初はそりが合わなかったハーマイオニーと、ハリー、ロンの間に固い友情が芽生えるきっかけとなりました。ロンが勇気と機転を発揮し、初めて人の役に立つ魔法を成功させた重要な場面です。
登場作品
まとめ
「ウィンガーディアム・レビオーサ」は、単なる浮遊の呪文というだけでなく、ハリー・ポッターの物語初期における重要な出来事やキャラクターの成長、友情の絆を象徴する呪文です。そのリズミカルな響きと、映画での印象的なシーンは、今も多くのファンの心に残り続けています。
この記事を通して、「ウィンガーディアム・レビオーサ」の奥深い魅力を再発見していただけたなら幸いです。ぜひ、もう一度映画を見返したり、原作を読み返したりして、ホグワーツの魔法の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。