ファンタビシリーズでジェイコブ役を演じるダン・フォグラーのライブ配信イベント #FOGLERSFICTIONFEST に、映画『ファンタスティック・ビースト3(仮題)』よりグリンデルバルド役を演じるマッツミケルセンが登場しました。
過去にドラマ『ハンニバル』で共演しているダンは、ハンニバル・レクター博士を演じたマッツのことを配信中「ドクター」と呼びながら話します。
話題はマッツの過去の出演作へ。
ダンは「Let's talk about your face!!」とマッツの“顔面”に興味津々。『ハンニバル』の中でレクター博士が冷蔵庫の中の肉を見るシーンがあり、マッツの顔のクロースアップが映し出されるワンシーンで、ダンは笑いすぎて床を転げ回ったのだとか。この“表情だけで演じる”ことには実はアジア映画にルーツがあったよう。
「キャリアの後半でブルース・リーの映画をよく見ていたんだ。初期の彼の作品は「マスター!マスター!」と興奮している演技が特徴的だけど、その中でも(『ドラゴンへの道』などの、指を曲げて相手を挑発して)「かかってこい」とジェスチャーをするシーンは、表情で彼は本気だと言うことが読み取れる。バスター・キートンのクロースアップも同じだ。そこがアメリカ映画とアジア映画の違いだと思う。」
続いて、ダンがPodcastの配信でいつも行っているという、ゲストの名前の由来を調べるコーナー。“Mads”は“Matthew”の愛称で、その意味は「Gift of God(神の贈り物)」。“Mikkelsen”は"Son of Mikkel"を意味し、さらに"Mikkel"は「Who Is Like God?(神のようなのはだれか?)」という意味。
ダンのDanielは「神は私の裁き主」という意味であるように、多くの人の名前が聖書や神に関係していますが、苗字と名前の両方に神の意味が含まれていることからマッツは「それはプレッシャーだ」と笑います。
再び話題は出演作へ。『007 カジノ・ロワイヤル』について、「君がすごく怖かった」と話すダンに対し、「なんで?ポーカーやってただけだよ」ととぼけるマッツ。マッツ演じる悪役が怖かった理由について、ダンは目のせいだと推理。名シーンであるボンドとのポーカー対決で、「彼は超人的な目を持っているに違いない」と思ったそう。
マッツの目と言えば、演じるキャラクターの多くが目に傷を負っていることで、ファンの間でミームとなっています。当時既に2度も目に傷がある役を演じていたマッツですが、007以降さらに3度も演じているそう。
例えば、マーベル映画『ドクター・ストレンジ』でも目の周りにも特殊メイクを施しています。
「撮影を始めたての頃、まだ試行錯誤していたので特殊メイクに2時間半くらいかかった。最終的には1時間15分ほどまで縮まったよ。長時間のメイクを嫌だと思う役者もいるけど、僕はメイク中瞑想したりしてウォーミングアップだと思って楽しんでいた。」
小島秀夫監督のゲーム『DEATH STRANDING』では、ダンも出演した『ウォーキング・デッド』のノーマン・リーダスと共にモーションキャプチャーを用いた撮影に挑みました。
「カメラを頭につけて、全身タイツを着て一人でいると馬鹿みたいだけど、隣に同じく馬鹿みたいな格好をしたノーマンがいて、楽しかったよ。」
ダンは『ウォーキング・デッド』出演時を思い出しながら、「ファンタビのセットはロマンティックなハリウッドって感じで、西部劇のようなウォーキング・デッドとは正反対だよね」と話します。
すると、コメント欄では「ファンタビの話して!」というファンが殺到。マッツは「話していいんだっけ?僕はまだ新入りだからダンに任せるよ」。
「まずジョニーについて少し話したい」と、ジョニーへの想いとマッツへの感謝を語りました。
「当たり前だけど、君と仕事できることにすごく感謝している。時に、宇宙は様々なことをもたらしてくれるし、何かを移動させてそこに新しく持ってきたものがベストだったりすることがある。ジョニーのことや、コロナウイルスのこともあり、とにかく様々な観点からファンタビの撮影は混乱状態だった。そんな状況の中に君が来てくれて、まさにアンカー的存在だよ。僕らは沈みかけの船の上にいたんだから。18歳の頃からジョニーを見ているけど、とにかく悲しかった。ファンタビに出演すると決まった時、ジョニーと時間を過ごせるんだととにかく嬉しかった。ずっと尊敬していた人だからね。これ以上のことは言うことはできないけど、君と共演できることは本当に素晴らしいことだよ。」
マッツは、「『ハンニバル』の撮影初期、多くのシーンが君と一緒だった。僕を受け入れてくれて、一緒に良い演技しよう、良い作品を作ろうという空気を作ってくれて、それはファンタビの現場でも同じだった。だから、僕も君と共演できて嬉しいよ。」と話し、ダンは涙目に。
「(マッツの新作主演映画である)『Another Round(原題:Druk)』と同じで、人生は素晴らしいこともあれば悲しいこともある。こんな混沌の中でも、僕らは北極へ突き進むように全力で映画を制作してる。“また”目に問題があるキャラクターを演じる彼とね。僕らの仕事はみんなを幸せにすることだ。」と、ファンへ向けて「絶対に最高の映画になる」と約束し、「明日セットで会おうね!」とマッツに告げてインタビューが終了しました。