呪文名 | サーペンソーティア ヘビよ出よ |
英名 | Serpensortia |
分類 | コンジュレーション |
効果 | 蛇を出現させる |
「サーペンソーティア(Serpensortia)」は、術者の杖先から蛇を出現させる呪文です。
こんな方におすすめ
- 呪文の基本的な効果や詠唱方法
- 作中での衝撃的な初登場シーンと使用者
- ハリー・ポッターの特異な能力「パーセルタング」との深い関わり
- この呪文への対処法
Contents
サーペンソーティアとは?
呪文の効果
「サーペンソーティア」は、術者の杖先から蛇を出現させる呪文です。
魔法によって生み出された蛇は実体を持ち、周囲の人間を威嚇したり、実際に攻撃したりする可能性があります。どのような種類の蛇が出現するかは、術者の力量や意図によって変わる可能性も示唆されていますが、作中では主に攻撃的な蛇が現れています。
呪文の語源・由来は?
サーペンソーティア(Serpensortia)の語源は、主にラテン語とフランス語の組み合わせから来ていると考えられています。
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Serpens(セルペンス):ラテン語で「蛇」という意味を持ちます。
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Sortir(ソルティール) または Ortus(オルトゥス):「Sortir(ソルティール)」はフランス語で「外へ出る」「出現する」「出す」、「Ortus」はラテン語で「出現」「起源」「昇る」という意味を持ちます。
これらの言葉を組み合わせることで、「Serpensortia」は「蛇を出現させる」「蛇よ、出よ」といった意味合いを持つ呪文名になっていると考えられます。
J.K.ローリング氏は、作中の呪文名にラテン語を多用しており、サーペンソーティアもその一つと言えるでしょう。
パーセルタングとの深い関連性
サーペンソーティアという呪文の登場は、ハリー・ポッターが持つ非常に稀有な能力「パーセルタング」と深く結びついています。
ハリーが蛇と話せる能力「パーセルタング」とは?
「パーセルタング(Parseltongue)」とは、蛇と会話し、蛇を理解し、蛇に指示を与えることができる特殊な能力です。
「パーセルマウス(Parselmouth)」と呼ばれるこの能力の持ち主は極めて稀で、魔法界ではサラザール・スリザリン(ホグワーツ創設者の一人でスリザリン寮の始祖)とその子孫に関連付けられることが多く、しばしば闇の魔術師の徴と見なされていました。
サーペンソーティアがパーセルタング発覚の決定的なきっかけに
ドラコが出現させた蛇がジャスティンに襲いかかろうとした瞬間、ハリーは無意識のうちに蛇に向かって「やめろ!」とパーセルタングで話しかけていました。ハリー自身は普通の言葉で話しているつもりでしたが、周囲の生徒たちにはそれが奇妙な蛇の言葉に聞こえ、ハリーが蛇を操っているかのように見えたのです。
周囲の誤解と「スリザリンの後継者」疑惑
この一件により、ハリーがパーセルマウスであることがホグワーツ中に知れ渡り、大きな波紋を呼びます。当時は「スリザリンの後継者」が「秘密の部屋」を開き、マグル生まれの生徒を襲っているという噂が広まっていたため、パーセルタングを話すハリーは、多くの生徒から「スリザリンの後継者ではないか」と疑われ、孤立を深めることになりました。
サーペンソーティアは、このようにハリーの隠された能力を明らかにし、彼の運命を大きく揺るがす引き金となった呪文なのです。
サーペンソーティアへの対処法と反対呪文
出現した蛇に対して、どのように対処すればよいのでしょうか。
反対呪文「ヴィペラ・イヴァネスカ」
決闘クラブでサーペンソーティアによって出現した蛇は、セブルス・スネイプ先生によって速やかに対処されました。スネイプ先生が使用した反対呪文は「ヴィペラ・イヴァネスカ(Vipera Evanesca)」です。
「Vipera」はラテン語で「蛇」を、「Evanesca」は「消え失せる」を意味し、文字通り蛇を消滅させる呪文です。
この呪文により、蛇は黒い煙となって消え去りました。
サーペンソーティアの名シーンを振り返る
ハリー・ポッターと秘密の部屋|決闘クラブ
ホグワーツ魔法魔術学校でギルデロイ・ロックハート先生が主導した「決闘クラブ」の最中、ハリー・ポッターとドラコ・マルフォイが決闘を行う場面で、この呪文は初めて登場しました。
追い詰められたドラコが、ハリーに向けてサーペンソーティアを放ったのです。
ドラコの杖先から飛び出したのは、大きく威嚇的な黒蛇でした。突然出現した蛇に、決闘を見ていた生徒たちはパニックに陥り、会場は騒然となりました。蛇はハッフルパフ生のジャスティン・フィンチ=フレッチリーに襲いかかろうとします。
この出来事は、単に危険な呪文が使われたというだけでなく、ハリー・ポッターが持つある特殊な能力を白日の下に晒すきっかけとなりました。
登場作品
まとめ|サーペンソーティアが物語に与えた影響と魅力
呪文「サーペンソーティア」は、単に蛇を出すという効果だけでなく、
- ドラコ・マルフォイのキャラクター性を示す
- ハリー・ポッターのパーセルタング能力を明らかにする
- ハリーが「スリザリンの後継者」疑惑をかけられるきっかけとなる
- スネイプ先生の冷静かつ高度な魔法技術を示す
など、物語の中で多層的な役割を果たしています。一つの呪文がこれほどまでに物語の展開や登場人物の運命に深く関わってくるのは、ハリー・ポッターシリーズの大きな魅力の一つと言えるでしょう。
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