呪文名 | ペスキピクシ・ペステルノミ ピクシー虫よ去れ |
英名 | Peskipiksi Pesternomi |
分類 | |
効果 |
Contents
ペスキピクシ・ペステルノミとは?
呪文の効果
結論から言うと、ペスキピクシ・ペステルノミは何の効果もありませんでした。
ロックハートが杖を振りかざし、「ペスキピクシ・ペステルノミ!」と高らかに唱えたものの、ピクシーたちは彼の言うことを聞くどころか、ますます興奮して教室中を飛び回り、教科書を破ったり、生徒をシャンデリアに吊るしたりと、やりたい放題。
結局、ロックハート自身も早々にピクシーたちを捕まえるのを諦め、ハリー、ロン、ハーマイオニーに後始末を押し付けて逃げ出してしまいました。
このエピソードから、以下の可能性が考えられます。
- ロックハートの魔法力の欠如: 彼が多くの手柄を他人の記憶を書き換えることで横取りしてきたことを考えると、実際に高度な魔法を操る能力がなかった可能性が高いです。
- 呪文自体がでたらめだった可能性: ペスキピクシ・ペステルノミという呪文自体が、ロックハートがその場でハッタリとして口にした、まったく効果のない言葉の羅列だったのかもしれません。他の確立された呪文のように、その後のシリーズで言及されることはありませんでした。
呪文の語源・由来は?
「ペスキピクシ・ペステルノミ」という呪文名は、その響きからラテン語風に聞こえますが、J.K.ローリングの言葉遊びである可能性が高いと考えられています。
分解してみると、英語のフレーズをそれっぽく変形させたものだと推測できます。
- Pesky (ペスキー): 英語で「厄介な」「うるさい」といった意味。
- Pixie (ピクシー): コーンウォール・ピクシーのこと。
- Pester (ペスター): 英語で「悩ます」「苦しめる」「しつこくせがむ」といった意味。
- No Me (ノー・ミー): 「私を~するな」という禁止の命令形のように聞こえます。
つまり、「うるさいピクシーよ、私を悩ますな!」といったニュアンスの言葉を、魔法の呪文らしく聞こえるように組み合わせた造語である可能性が高いです。正式な魔法の呪文としての語源や由来は、作中では語られていません。
ペスキピクシ・ペステルノミの名シーンを振り返る
ハリー・ポッターと秘密の部屋
1992年9月、闇の魔術に対する防衛術の新任教師ギルデロイ・ロックハートが、2年生の授業でコーンウォール・ピクシーを生徒たちに見せた際、この呪文を使用しました。
自信満々にピクシーの入ったカゴを開けたものの、ピクシーたちはあっという間に飛び出して大混乱を引き起こします。ロックハートは「ペスキピクシ・ペステルノミ!」と叫びますが、呪文は全く効果がなく、ピクシーたちはさらに凶暴化。生徒をシャンデリアに吊るしたり、教科書を破り捨てたりと、教室はめちゃくちゃになります。
結局、ロックハート自身もピクシーを抑えられず、ハリー、ロン、ハーマイオニーに後始末を押し付けて逃げ出してしまいました。このシーンは、ロックハートの魔法の腕前が口先だけであることをコミカルに描いています。
トリビア・裏話
映画『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』において、ハリーたちがO.W.L.試験(ふくろう試験)を受けるシーンがあります。その中で、「呪文学」の試験問題の一つとして「ペスキピクシ・ペステルノミ」に関する設問が出題されていました。
これは、原作にはない映画版の制作陣による遊び心、いわゆる「イースターエッグ」の一種と考えられます。
なお、原作ではO.W.L.試験に「ペスキピクシ・ペステルノミ」が出題されたという記述はありません。
登場作品
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』第6章「ギルデロイ・ロックハート」
まとめ|ロックハートを象徴する「迷」呪文
「ペスキピクシ・ペステルノミ」は、ギルデロイ・ロックハートがコーンウォール・ピクシーを鎮めようとして失敗に終わった、効果のない呪文(のようなもの)です。
その名前は英語のフレーズをもじったものと考えられ、彼の虚栄心と実力のなさを象徴するエピソードとして、多くのハリー・ポッターファンに愛されています。
この呪文は、ハリー・ポッターの魔法の世界の奥深さやユーモアを感じさせてくれる、ユニークな存在と言えるでしょう。
[1]『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(映画)
[2]『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
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