呪文 | アロホモラ 開け |
英名 | Alohomora |
種類 | チャーム |
用途 | 鍵のかかった場所を開ける |
「アロホモラ(Alohomora)」とは、鍵のかかった場所を開ける呪文です。
物語の初期からハーマイオニーたちが活躍する場面で度々登場する「アロホモラ」ですが、その正しい意味や由来、さらには「開けられない鍵」や「対抗呪文」があることまでご存知でしょうか。
この記事では、そんなアロホモラの基本情報から、作中での印象的な使われ方、そして意外と知られていない限界や関連する魔法まで、ハリーポッターファンなら知っておきたい情報を徹底的に掘り下げて解説します。
Contents
アロホモラとは?|開錠呪文
呪文の効果
アロホモラは、鍵のかかったドア、窓、宝箱、机の引き出しなど、物理的な錠前やかんぬきを魔法の力で開ける効果を持つ「開錠呪文」です。この呪文により、術者は物理的な鍵を持っていなくても対象物を開けることが可能になります。
物語の中では、探索や潜入、情報収集、あるいは危機的状況からの脱出など、様々な場面で道を切り開くために活用されました。ホグワーツの生徒でもある程度容易に習得できる基本的な生活魔法の一つですが、より強力な魔法で封じられた扉や、特殊な仕掛けが施された錠に対しては効果がない場合もあります。
この呪文は、「基本呪文集 グレード1」の第7章に記載されており、1年目の「呪文学」の授業で習います。
呪文の語源・由来は?
「アロホモラ」という独特な響きの言葉は、どのような意味を持つのでしょうか。その語源は、以下のように解釈されています。
- ハワイ語の「Aloha(アロハ)」: 「こんにちは」「さようなら」「愛しています」など、出会いや別れ、愛情を示す挨拶として知られています。
- ラテン語の「mora(モーラ)」: 「障害」「遅延」「妨害」といった意味を持ちます。
これらを組み合わせると、「障害よ、さようなら」という意味合いになり、鍵という「障害」を取り除く呪文にぴったりのネーミングと言えるでしょう。J.K.ローリング氏の言葉遊びのセンスが光ります。
フェラベルトの名シーンを振り返る
ハリー・ポッターと賢者の石|3階の廊下の扉
作中における「アロホモラ」の初登場シーンです。
ホグワーツに入学して間もない頃、ハリー、ロン、ハーマイオニーは管理人フィルチから逃げる途中、立ち入り禁止とされている3階の廊下に迷い込みます。
そこには鍵のかかった扉がありましたが、ハーマイオニーが冷静に「アロホモラ!」と唱えると、見事に鍵が開き、3人は中へ入ることができました。しかし、その先には三頭犬のフラッフィーが待ち構えていました。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人|シリウス・ブラックの救出
物語のクライマックス、シリウス・ブラックが捕らえられ、ホグワーツ城の最も高い塔に監禁されてしまいます。
ハリーとハーマイオニーは「逆転時計(タイムターナー)」を使って過去に戻り、シリウスとバックビークを救出しようとします。
その際、シリウスが閉じ込められている部屋の扉の鍵を開けるために、ハーマイオニーがアロホモラを使用しました。この迅速な開錠がなければ、ディメンターのキスが執行される前にシリウスを助け出すことは困難だったでしょう。緊迫した状況下で、アロホモラが決定的な役割を果たした重要なシーンです。
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団|アンブリッジの部屋の扉
ドローレス・アンブリッジがホグワーツの「高級尋問官」として権力を振るっていた際、ハリーたちはアンブリッジの研究室に忍び込み、彼女の暖炉からシリウス・ブラックと連絡を取ろうと計画します。
その際、アンブリッジの部屋の扉を開けるためにハーマイオニーがアロホモラを使用しました。この呪文がなければ作戦は実行できず、物語の重要な転換点となる情報を得る機会も失われていたかもしれません。しかし、残念ながら彼らはアンブリッジに見つかってしまいます。
アロホモラの効果の限界と弱点|万能ではない開錠呪文
便利なアロホモラですが、万能というわけではありません。以下のような場合には効果がありません。
- 強力な魔法で封じられている: アロホモラは基本的な開錠呪文であるため、より高度で強力な魔法によって施錠・封印されている扉や箱には通用しません。例えば、魔法省の神秘部の扉や、ヴォルデモートが関わるような強力な防御魔法がかけられたものは開けられません。
- アロホモラを無効化する魔法: 「アロホモラ対抗呪文」のようなものが存在し、アロホモラによる開錠を防ぐことができます。これにより、魔法使いは自分の大切なものを守ることができます。
- 物理的に開かない構造: もちろん、魔法ではなく物理的に開かないように設計されているものや、呪文以外の方法で守られているものには効果がありません。
アロホモラに対抗する呪文|コロポータス
アロホモラが開ける呪文であるのに対し、扉や窓を閉じて魔法の力で封印する呪文も存在します。それが「コロポータス (Colloportus)」です。
コロポータスで封印された扉は、通常のアロホモラでは開けることが困難になるか、あるいは全く開けられなくなることがあります。これにより、魔法使い同士の攻防が生まれることもあります。
登場作品
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』第9章「真夜中の決闘」、第16章「仕掛けられた罠」
- 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第21章「ハーマイオニーの秘密」
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第29章「進路指導」
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第10章「クリーチャー語る」
- 『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
まとめ
この記事では、開錠呪文「アロホモラ」を多角的に解説しました。
「障害よ、さようなら」を語源とし、ハーマイオニーが初期から用いたこの呪文は、数々の冒険で道を切り開きました。『賢者の石』での初登場から『アズカバンの囚人』でのシリウス救出など、物語の重要な転換点で活躍しました。
【参考】
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